保健ショートシリーズ?
「の飯ってうまいよな」
いつものように俺の宿舎にやって来て、三上君は俺の作った晩飯をかっくらっていた。
「今日だけだぞ!いきなり来るから俺の分の飯がいつもより足りないんだからな」
「じゃああらかじめ言ってから来ることにするか」
「そうじゃないだろ!」
また三上君の勝手な解釈が始まったよ・・・。
「でもしょうがないだろ?俺は部活の練習で疲れててそのまま寝過ごしちまったんだから。はそんな可哀想な恋人をほかっとくのか?」
「だから今ちゃんと食べさせてあげてるんでしょうが」
俺はそう言っていつもは二杯食べているご飯を一杯だけ平らげていく。
三上君はそんな俺を気にもしないでまたしゃべりだす。
「しかし、って器用だよな。こんなうまい飯が作れるなんてよ」
「そ、そう?」
あんまり三上君がこうやって大っぴらに褒めることがないので俺は思いがけず喜んでしまう。本当に俺って三上君より年上なのかな・・・。
「これならいつ嫁に来てもらっても問題ないよな」
「は?」
嫁ってあんた・・・。
「そうだな、子供はざっと五人ぐらいがいいな。男はムカつくから女がいいな」
三上君はそう言いながらまだご飯中だというのに俺の肩に手を回してきた。
「み、三上君・・・???」
けれど三上君は無視をしてそのまま俺を押し倒してしまう。
「が望むならペットなんてのも飼ってみるのもいいかもな」
三上君・・・。君は俺が男だということを忘れちゃいないかい?
しかも、そのマイホームパパ的思考はどうよ。
ら、らしくねえ!!
「ん、何急に笑ってやがる」
「だ、だって三上君がマイホームパパしてるからおかしくって・・・!」
言ってしまったらもう笑いは収まらなくなってしまって、俺はこのまま笑い死にするんじゃないかと真剣に思ってしまった。
「何だよ!ただの冗談じゃねえか!真に受けるんじゃねえよっ!!」
三上君は悪ふざけで言ったのは俺も分かっていたけれど、それでも三上君からそんな言葉が出てくるなんて思ってもいなかったんだ。
三上君はずっと笑い続けている俺にむっときたようだ。
これは急に怒鳴られるんだろうなと俺は思って構えた。
が、
「まあでも、俺は結構マジだけどな。も覚悟しとけよな」
と、急に耳元で囁かれてしまって俺はびっくりしてしまう。
そんな俺の顔を覗き込んできて三上君は得意げな顔でのたまった。
「俺の勝ちだな」
俺の顔は真っ赤。三上君に肩を抱かれて逃げれない。
そんな俺に三上君の顔が近づいていった。
拒絶しようと思ったらできた。
だけど、悔しかったけど俺はそんなことできなかったし、やろうとも思わなかった。
本当に今日は負けたよ・・・。
終わりってことで・・・
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