SanctuaryT

 

 

 

 

 

カカシのフザケタ『聖域』宣言で、馬鹿にされてると思ったのはやっぱり間違いじゃなかった。

 

偶然会った。夕日紅上忍に出会った時に、それとなく探りを入れたら案の定。

 

「はぁ?カカシの好みのタイプ?」

 

「うん」

 

不思議がりならも答えてくれたけど。その内容が、問題だった。

 

「あーと。どう言えばいいのかしら?」

 

「なんでも、そのまんま言って欲しいってば」

 

言いにくそうにくちごもるかと、思いきや。

 

「そうね。まずアイツの女のサイクルは早い。下手したら1週間とか長くて一ヶ月くらいかしら?

あとあと、腐れのないタイプがスキみたいね。しつこく好きだとか愛してるとか言われるのはげんなりするって

確かいってたわ」

 

「そう…。なんだ。」

 

それだけでも、血の気が引くぐらいショックだけど。さらに続けられた言葉のさらに打ちのめされた。

 

「初めての女とかは嫌って言ってたわ」

 

なんでそんなこと聞くの?と続けられたけどもはや、生返事を返すことが出来なかった。

大ショックつまり始めてが嫌ってことは、慣れてないと駄目なわけ?しつこくもできないし経験豊富じゃないと駄目だし

長くても、一ヶ月サイクル?じゃその後捨てられる訳?嫌だってばそんなの。

 

げに恐ろしきは普段の行動。カカシは後から思い起こせば、紅他顔見知り連中に口止めをすればよかったと。

後に後悔するが。それはまだまだ後のお話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はたけカカシ26歳エリート上忍にて、今現在も暗部所属そして写輪眼のカカシと呼ばれるほどで、各国のビンゴブックに乗るほどの

優秀な忍。そんな彼の、最大にして難航中の任務が今現在進行中の四代目の遺産『うずまきナルト』の監視と警護だった。

ナルト自身は、現役暗部で大活躍するほどのそれは切れる忍である。そういう意味での警護は必要のないほどだったが

ナルトの監視というよりは、ナルトのお腹にいる九尾の監視というところだろうか?

だが、カカシの今の悩みの原因は九尾などではなく、ナルトのカカシに向けてくる感情と行動。

 

つまり、センセダイスキとか……。オレの事スキなんだったら、何で抱いてくれないの?

うるうるの瞳でかわいいおねだり。

 

ったく人に気も知らないで……。

 

ナルトに言った聖域が発言は確かに間違いではなかったが、ニアンスがかなり違っていた。

 

四代目の遺児に手を出すのは、気がひけるが。何より、まだナルトは12歳だからだ。

自分を見つめる上目ずかいの瞳だとか…。甘いかおりのする肌のにおいだとか。

ふとした表情に、ドキリとさせられる瞬間があるし。一緒にいると理性が消えそうだ。

 

はぁ………。どうしようか?またそこら辺の女でも引っ掛けてこの欲望を静めるしかないか…。

 

はたけカカシまたの名を『歩く下半身』そう裏では言われていた。

 

 

 

 

 

ナルトはある作戦を思いついていた。

 

今日の暗部任務は音隠れの忍の抹殺。

昨夜同僚の暗部から、奪われた非公式の砂隠れのへの密書の奪還だった。

 

「スイ。そっちへ行ったぞ。」

 

インカムを通してスイに指示する。今日はまた、あのスイであった。

その時ナルトはスイをターゲットにすることにした。

巧みに相手を追い込みながら、スイの方に敵を誘導していく。その手腕はまさに熟練の暗部そのものだった。

 

パシュ!

 

軽い音をたててスイが男の止めを刺した。

 

「終了だな?」

 

スイが密書の回収をしたあと印をくんで、証拠の隠滅をして。

 

「スイ。このあとなにか用事あるか?」

 

「え?」

 

暗部同士の付き合いは皆無に近い。表向きは個人の接触は禁じられているが、まったく交流がないわけではない。

普段の彼らが、普段の生活でつきあおうがそれは火影のあずかり知らぬことだった。

 

だが、この『闇』というコードネームの彼は出自一切不明。

仲間うちの暗部のなかでも、ミステルアスな彼の事を仲間うちでも噂になるほどのすご腕の忍。

その彼は、誰かをプライベートで誘うなんて晴天の霹靂にちかい。

 

一瞬スイはその言葉の意味を図りかねた。が、ひそかに憧れの彼からのお誘いを断る理由などない。

 

「スイ?」

 

「あ…あ。はい、暇です」

 

答えるスイの頬が暗部の面の中で赤くなった。

 

「じゃあさ。呑みにいこうか?」

 

期待しながら、答えたらもっとも嬉しいお誘い。スイは自分が舞い上がるのが分かった。

それはこの憧れの彼と、素顔で向き合えるということ?

 

「はい。」

 

「じゃあさ。着替えて、人生色々に集合」

 

スイはこみ上げる期待感に胸を震わせながら、出来うる限りのスピードで森を駆けて自宅にいそいでいた。

気分はもう、人生色々で、『闇』を待っていた。

 

 

 

 

 

転げるように人生色々についた『スイ』こと『翡翠』は18歳らしい。若々しく、そして派手すぎないファションで

そこはかとなく気合の入った格好をしていた。

翡翠はその名のとおり緑色の瞳と、茶色の髪身長は180センチを越すくらいだろうか?どちらかといえばがっしりした

体躯の青年であった。顔の造作も悪くなく、爽やか系の好青年っていうところだ。

 

店に入ると、そのには暗部の知り合いもいた。

辺りを見回すとまだそれらしい人物は居ない。

 

キョロキョロしている。翡翠に知り合いが声をかけてきた。

 

「なにお前?誰かと待ち合わせ?」

 

「ああ…。」

 

生返事をかえすと、心ここにあらずという感じの様子に友人は首をかしげてさっていった。

 

その時入り口から入ってきた、人物にさざ波のようなドヨメキがおきる。

 

その彼は、神々しいばかりの輝きをはなっていた。

流れる長髪。眼差しは見るものを引きつけ。小さな唇は赤く色づきすっきり通った鼻筋。

その姿は絵姿の天使のように神々しく目に映った。

 

その彼は、翡翠を見つけると嬉しそうにわたって近づいてきた。

 

「スイ?」

 

「え?…もしかして、闇さんですか?」

 

「そうだけど………。なんかオレのかっこ変?さっきからすごい視線感じるんだけど。」

 

そういう闇さんの姿は、ハイネックの黒のノースリーブに黒のパンツ白い肌に映えてすごくセクシーに見える。

 

「いいえ。全然、きっとみんなあなたが、ここに初めて来たから見てるだけでしょ?」

 

「そう?」

 

向かいの席をすすめると、彼の周りのかすかなチャクラの波動。

 

「ああの。失礼なこと聞いてもいいですか?」

 

「あ?分かった。実話これ顔とかは全部本当だけど、微妙に髪の色と瞳の色変えてるんだ。ちょっとそのままだと

まずくて」

 

そういわれても、元の髪の色とか瞳の色とかいわれても、関係ないほどの完璧な容姿。

変えているといった。髪の色は銀糸のようなサラサラと流れる髪。瞳はスミレのような淡い紫色。

どんな、色でもキレイだ。とボーとした頭で考えていた。闇の言うまずい事情よりも彼とどうやってお近づきになるか

そればかりが頭をかけめぐっていた。

 

「ええと。名前おしえてくれますか?」

 

「いいけど。スイも教えてね?オレは紫月っていうんだ。そっちの名前は?」

 

「オレは翡翠って言います。」

 

「翡翠?ほんとに翡翠色でキレイな瞳だね?」

 

そう行って、紫月に微笑まれただけで、頬が赤くなったのが自分でもわかるほどだった。

 

「どうして、オレなんか誘ってくれたんですか?」

 

「個人的に興味持ったって言ったらどうする?」

 

「え?………」

 

嬉しすぎるその言葉。

 

「迷惑?」

 

「嬉しいです。」

 

その言葉に満足そうに笑って、仲良くしてねといった。

 

翡翠は自分にも春が来た瞬間を、自覚した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カカシがその噂を聞いたのは、早くも次の日だった。

人生色々に暗部所属の翡翠がとびきりの美人を連れてきたと、そしてそれが少し前に噂になった。

『闇』なる人物らしいと。

 

それを聞いたカカシの中で、いつぞやの騒動のあとに汚れてやると息巻いていた。ナルトを思いだしていた。

闇というコードネームをナルトが使っているのは知っている。だが、それが年齢と髪と瞳の色を偽ってまで特定の人物に近づこうと

したことなどこれまでにも無いことだった。

カカシの中であせりが生まれる。とりあえず、どんな手を使っても。翡翠のほうから、ナルトに手を引かせなくてはと心に決めて

そして迅速に行動に移した。

 

 

その日の夜。やはり、人生色々で。仲間に冷やかされながら酒を飲んでいる翡翠を見つけて早速行動に移すことにする。

 

 

「ちょっといいかな?」

 

「!カカシ上忍」

 

あまりの有名人に声をかけられて翡翠は固まっている。周りのトモダチもまたそれにしかりだ。

 

「ちょっと、二人で話したいから。はずしてくれる?」

 

口調はソフトだが、有無を言わせぬ威圧感に負けてその他大勢は、退場した。

翡翠は軽い緊張感にさいなまれながらも懸命に口を開いた。

 

「なんですか?」

 

「昨日ここで、あった人物についてなんだけど。」

 

その問いかけを聞いて翡翠はまたかと思った。昨日紫月が帰った後、何十回も繰り返された言葉。

 

「あの人。人が悪いから、勘違いすると可愛そうだと思って」

 

カカシのその言葉を不快に思いながら、続けられた言葉を聞いて白髪になるかと思った。

 

「あの人もいい年して、冗談が好きだから。確かに容姿とかは本物だけど。年齢詐称をよくするんだよね。

なんなら本人に聞いてもいいけど、年ごまかしてますか?って。だって彼まだ男ざかりだけど、今年45歳なんだよね

昔の栄光にすがって生きてる困った人なんだよね。」

 

45歳…………。45歳………。

 

カカシが席を立って、仲間にほっぺたをビンタされるまで、翡翠は異次元に飛んでいた。

 

 

 

 

 

 

はい駆除終了。

呆然としている翡翠を見てカカシは満足げにほくそえんでいたが、根本的な問題を忘れていた。

 

 

 

 

 

その頃ナルトはシカマルの家にきていた。

シカマルは本当の自分を知る貴重なトモダチだった。

 

「ちょっと。おねがいあるんだけど………。」

 

「なんだ?お前がしおらしいとキモチ悪いって。めんどくせーけど。言ってみろ」

 

「シカマルしか、頼めないことなんだ」

 

そして、耳もとでなにやら話し始めて。その言葉を聞いたシカマルは顔が真っ赤になった。

 

 

 

 

 

後編につづく

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 

裏キリリク222HIT

わじん様のリクです。アマアマカカナルのはず?

後編は裏行きです。お好きな方はどうぞ!

わじん様長くてごめんなさい。

櫻マキナ2003/06/19

 

 

 

萌えっす!シカマルがこのあと自分的にかなりツボな役柄を。

続きは裏にあります。お探しあれ!