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ドットブロット分析

ImageJではドットブロット解析するための方法が2通りあります。一つ目は,ImageJのゲル解析機能を使って,水平レーンとして,各行ごとに処理する方法と,二つ目は,背景を減算し,各ドットの総デンシティーを測定する方法です。


画像1. オリジナルのドットブロット画像

このドットブロット画像はImageJ1.33かそれ以降のバージョンに含まれているFile/Open Sampleメニューから利用できます。


画像2. プロファイルプロット

これは,ImageJのマニュアルにあるgel analysis procedureを使って,水平レーンとしてドットブロットの各行を処理したときに得られます。各ピークの数字は,すべてのドットのトータルサイズに対するパーセンテージとして,そのドットと一致するサイズが示されています。Analyze/Gels/Gel Analyzer Optionダイアログボックスの"Invert Peaks"をチェックすると,上部が下に来るピーク(凹型)を避けることができます。


画像3. 最初の行のプロファイルプロット

二つ目の方法は,各ドットの外形を描いてそう総合的なデンシティーをAnalyze/Measureを使って測定します。この方法は,普通画像の背景補正が必要です。背景補正というのはProcess/Subtraction Backgroundを使って行えます。画像3は,回転球の半径を25ピクセルに設定したProcess/Subtraction Backgroundコマンドによる背景補正前後のドットブロットの始めの行についてのプロットプロファイルです。


画像4. 円選択枠と総デンシティ−測定

背景補正後,Analyze/Set Measurements"integrated Density"を可に設定してください。そして,円形選択枠を作成します。それを一つ目のドット上へドラッグし,"m"(Analyze/Mesureのショートカットキー)を押してください。そしてその作業を27ドットすべてについて繰り返し行います。注意することは,どのようにして黒背景色の画像を得るか?ということです。それは画像の階調をひっくり返した(Edit/Invert)からです,だから背景のピクセル値が0付近になっています。というのは,総強度の正しい算出には必要だからです。画像のもとの外観を保持したまま,ルックアップテーブルを反転する(Image/Lookup Tables/Invert LUT)こともできます。Edit/Options/Imageにある"Use inverting Lookup Table"オプションはピクセルデータを反転するでしょう。そして,ルックアップテーブルを反転します。
Analyze/set Measurementsにある"Integrated Density"オプションはImageJ 1.33以降に付加されたオプションです。


画像5. プロット(A)と総デンシティー(B)を使った結果

スプレッドシートの最初の列は,rsb.info.nih.gov/ij/docs/menus/analyze.html#gelsにあるゲルデンシトメトリープログラムを使って28ドットを測定したそれぞれのドットの総デンシティー(全体に対するパーセンテージとして)です。二列目は,Process/Subtract Backgroundを使って背景補正して,Analyze/Set Measurementsにある"Integrated Density"を選択し,円形選択枠を使って28ドットそれぞれを測定して得た結果です。

09/12/03 加筆修正